猫にとって「腎臓病」は、大きな課題です。
愛する猫ちゃんに元気でいてもらって、出来る限り長く、一緒に過ごすためには、
いかにして、
「腎臓病になる事を防ぐか」
「腎臓病になる事を遅らせるか」
が、重要なポイントになってきます。
特に、腎臓病は、病気が進行していても、表立った症状が出ない為、
少し症状が出てきて気付いた時には、既に、腎臓機能の70%が失われており、(ステージ2)
残りの30%しか機能していない・・・と言われています。
しかし、この時点では、猫は比較的元気で、食欲もありますので、
対処療法(投薬や療法食)をしながら、あまり普段と変わらない生活を送る事が出来ます。
ですので、
ここで気付いて病院に連れて行き、早い段階から、投薬等の治療が開始できれば、
出来る限り進行を遅らせる事ができ、比較的長く、現状を保つことが可能になります。
腎臓病の早期発見ポイントは?
1,飲み水の量に注意
2,おしっこの色と臭いに注意
3,定期的な検査を受ける
1,飲み水の量に注意
・お水をたくさん飲むようになったら、要注意!
腎臓病になると、猫は非常にたくさんのお水を飲むようになります。
もともと、猫(イエネコ)は、砂漠地帯出身の動物(リビアヤマネコ)です。
水が少ない場所で生息してきたため、
あまりお水を飲まなくても、生きていくことが出来る、身体のつくりになっているんですね。
猫の祖先のリビアヤマネコは、砂漠の小動物を捕まえて、それを捕食して得られる、
小動物の体内水分で、水分をまかない、足りない分を、飲み水で補給します。
体内の少ない水分を、上手く効率よく使って、おしっこを凝縮して出し、
身体を維持する仕組みですから、
(だから、おしっこが非常に臭い・・w)そもそも、あまりお水を飲まないんですが・・・
「あれ・・・?またお水・・・??」
というくらい、何度も何度もお水を飲んでいたら、
「おかしいな・・・」と、思って下さい。
腎臓機能が弱ると、体内が脱水状態になるため、
のどが渇いて、たくさん、お水を欲するようになるからです。
「お水を以前より、たくさん飲むようになったかどうか・・」は、
在宅しているご家族が、どなたかある場合は分かりやすいですが、
普段、飼い主さんがお家にいる時間が少なく、
猫ちゃんが、いつお水を飲んでいるかよくわからない・・・
という場合は、お水の量がわかる、スケールが書かれたウオーターボールもありますので、
普段、どれくらい、お水を飲むかを、容器に入れたお水の量で把握しておき、
帰宅後、減ったお水の量を測っておくようにすると、
飲水量が増えた場合、わかりやすいと思います。
私が、猫達に使ってもらっている、スケールの付いた水入れ↓
すごく可愛いですよね♪
「猫壱」さんの物で、スケールが付いているので、飲んだお水の量が分かります。
「猫壱」さんの猫グッズは、どれもとても可愛くて使いやすいです♪
2,おしっこの色と臭いに注意
・おしっこの色が薄くなっていたり、臭いが変わったら要注意!
おトイレは、固まる猫砂ではなく、猫砂とおしっこシートのセットを使いましょう。
猫の身体は、ほとんど臭うことがありません。
綺麗すきな猫ちゃん達は、毎日グルーミングをしているので、
身体自体がにおう事ってないと思いますが、
その分、おしっこはとっても!臭いですね・・・汗
ですので、販売されている、ほとんどのおトイレシートや猫砂は、消臭対策がされていますが、
それでも夏場や、おしっこがシートに溜まってきたり、猫砂が汚れてくると、
結構な臭いがしてくるので、
こまめに、シートや砂を取り換えてあげないと、猫ちゃんも嫌がります。
でも、腎臓機能が弱ってくると、毒素をろ過できずに、体内に溜まり、
「色も臭いも薄いおしっこ」が多く出るようになります。
この、臭いですが、ステージ2くらいでは、そんなにわかりませんでした。
1週間取り換えなしでOKの、シートを使用していますが、
1週間後に取り換えるときはそれなりに臭いですし、
臭いが薄くなった・・・といわれれば、そんな気が・・・という感じで・・・
恐らく、元気な時から、消臭のおしっこシートと猫砂の
おかげで、あまり臭わなかったからでは・・と思います。
ですので、臭いよりは、色のほうが、「薄くなった」事がわかりやすいので、
固まる猫砂ではなく、おしっこシートを使っている方が、早く病気を発見できます。
その際、おしっこの色や濃さが良く分かるように、「白色のおしっこシート」を使いましょう。
うちも、以前は固まる猫砂と、シートのものと両方を使用していました。
固まる猫砂は、その都度、おしっこ玉を取ってあげないといけませんが、
汚れた部分だけを取り去ってあげられるので、臭い対策にもよかったから・・
というのと、ニコラスが、固まる砂タイプを好んで使用した・・というのがあります。
でも、昨年末に引っ越すことになって、
当然おトイレの場所も変わったので、年齢の事もあり、不調がわかりやすいように・・・
と、ニコラスのおトイレを、フード付きのおトイレから、
オープンタイプで、猫砂の下がシートでおしっこを受けるようになっているタイプのものに変えました。
(変えるには、徐々に慣らして移行しました)
メリルの「ニャンともトイレ」と、ニコラスの「デオトイレ ワイド」 です↓
猫砂は、どちらも「ニャンともの、ヒノキチップ」のものを使用していましたが、
メリルのおしっこの量が増え、猫砂が汚れるのが早くなったので、
今は、ニャンとものヒノキチップに、デオトイレの消臭サンド「少し」混ぜて、つかってもらっています。
急に砂を変えると、「おトイレが違う!!」と、怒られますので・・・w
ニャンともの猫砂には、砂粒が大きめのサイズから、小さな砂粒のものまでありますが、
猫ちゃんが男の子場合は、かなり引っ搔きまわしますから、
粒が小さいと、辺りが砂まみれになります・・・
大きめの砂粒でも大丈夫な場合は、「大きめの砂粒」の方をおススメします♪
ニコラスは、身体が大きいので(今は6.9kg、このおトイレを買ったときは7.5kg)
ワイドサイズが使いやすいようです。
そもそもニコラスは、体長もあるので、「一応」肥満ではないのですが、
食事を見直して、ダイエットに成功したので、瘦せすぎないよう、現状維持に努めています 。
この、「その猫ちゃんにとって使いやすいおトイレ」
というのは、とっても大切です。
使いにくかったり、気に入らないと、おトイレを我慢してしまい、
膀胱炎になってしまったりしますので、
猫ちゃんの身体の大きさや好みに合ったおトイレを選んであげて下さい。
3,定期的な検査を受ける
症状が出ていなくても、
7歳以上になったら、定期的に検査を受けましょう!
腎臓病は、病気が進行していても、
表に症状がでないので、定期的に尿検査と血液検査をするようにしておくと、安心です。
うちは、年1回程度、ワクチン接種の時などに、検査していましたが、
若いうちは、ほとんど問題が出ない事が多かったです。
メリル(15歳♀)に至っては、保護した時に、
大きな病気と怪我があったにもかかわらず、14歳の冬、1月のお引越しストレスで、
少し不安定になっていたため、病院に連れて行ったときにした検査でも、異常がでなかったくらいでしたが、
6月で15歳になり、翌月7月になって、ニコラス(9歳♂)が血尿を出したので、病院に行き、
そのついでに、
「最近、よくおトイレにいくし、お水もよく飲んでる気がするし・・・」と、
メリルの尿検査もしたところ、
腎臓病を示す数値がでたので、血液検査も行い、「ステージ2」であることがわかりました。
つまり、わずか半年のあいだに、腎臓が悪くなり、ステージ2まで進んだことになります。
その間の異常としては、
・お水をよく飲んでいる
・おトイレの回数が多い気がする
の、2点くらいで、
食欲もあり、ニコラスと追いかけっこをしたりして、元気に過ごしていたので、
まさか・・・!という感じでした・・・
「夏になって暑くなったから、お水を飲む回数が増え、結果おトイレの回数も増えたのだ」
と、思っていましたから、
ニコラスが血尿を出して、病院に行くことになったから、
「ついでに検査をお願いしておこう!」と、思わなければ、
秋のワクチン接種まで、検査をしなかったと思うので、
今より病状が進行していて、発覚・・・になった可能性が高いです。
ですので、
猫ちゃんが10歳を過ぎていたら、半年に一度は検査をした方が、良い!
と、思います。
検査費用はどれくらいかかるの?
年齢を重ねてきたら、短いスパンで検査した方が良いのはわかったけど・・・
問題は、
「費用」ですよね・・・
各動物病院によっても違うと思いますが、
個人病院だと、詳しく検査をする場合、外注されることになるので、
その場合と、病院内でして頂ける検査と、外注の検査とでは、費用も変わってくると思います。
うちの子達がお世話になっている、個人の動物病院では、
・尿検査 2000円(尿沈殿検査もすると+1600円)
・血液検査 3900円
でした。
ニコラスの血尿の時は、ガッツリ!健康診断という形で診て頂いたので、
・血液検査外注 IDEX・CBC+健康診断セット 6700円
・T4検査 4500円
・腹部超音波検査 1800円
・レントゲン検査 4200円
でした。
この時、予想以上に結構かかってビビりましたね・・・w
急で、手持ちをそんなに持っていなかったことと、サプリメントも頂いて帰ったので、
カード、切りました・・汗
そんなことはお構いなしの、お元気になられたニコラス様↓
現在、メリルは1日2回の投薬、ニコラスは1日2回、サプリメントを飲んでいます。
7月は、なかなかお薬を飲んでくれなくて、
(私の投薬が下手過ぎまして・・・・汗)
あれこれ試行錯誤し、きちんと毎日飲んでくれるようになったのは、8月からなので、
お薬の効果がどこまであったのか・・の検査は、まだしていませんが、
食事を見直したこともなどもあり、9月末現在、とても!元気に過ごしています。
「猫じゃらしを振り回せと要求し、
猛ダッシュで「じゃれぶん」を追いかける、腎臓病ステージ2後半の15歳の猫w」↓
この状態が、少しでも長く続いくれるといいな・・と願っています♪